ここ半年ほどで、一気にテレワークを導入する企業が増え、会議といえば「オンライン」に違和感がなくなってきました。
その結果、同時刻に1つの場所に集うことなく、仕事相手とコミュニケーションを取ることができる便利さや気軽さを享受した一方で、リアルでの対面から自然と生まれていた「雑談」の機会が失われました。
雑談とは、「プライベートや仕事などさまざまなことを気軽に話すこと、とりとめのない話」。一見ムダと捉えられがちですが、この時間に実は価値があると、Polarisは考えています。
Polarisは、子育て等ではたらくことに制約がある人たちが集まっているという特徴上、時間や場所で拘束されることが難しいという状況があり、数年前から積極的にオンライン会議を取り入れています。同じチームで業務に従事しながらも、リアルに会ったことがない、というケースも珍しくないため、会議に雑談を取り入れながら、チームワークを円滑にする工夫をしてきました。
今回は、Polarisが蓄積したオンライン会議での雑談のメリットや、雑談をするタイミングについてお伝えしたいと思います。
INDEX
オンライン会議の日常が受け入れられるようになりましたが、オンラインだと徹底的に無駄を省く傾向が強まっていないでしょうか。
移動時間を考えず、間髪入れずに次のミーティングをセッティング。
ミーティングの目的があるがゆえに本題から逸れてはいけない、というプレッシャー。
このような集中した緊張感のあるミーティングも、一つの成果を出すでしょう。
しかし、あえて無駄と思われる「雑談」を入れると次の3つのメリットがもたらされると考えています。しかも、それは社外の方との会議でこそ、効力を発揮するように思えるのです。
誰とも言葉を交わすことなく、1人在宅で黙々と業務を進めている中でオンライン会議が始まっても、なかなか気持ちがついていかなかったり、結局一言も発言せず終わった、ということはありませんか?
会議の前に雑談をしておくと、言葉がスムーズに出てくるようになったり、和やかな雰囲気を作れます。
Polarisでは、クライアントとのオンラインミーティングの時も、短時間ですが雑談をするように心がけています。社内、社外に関わらず、本題前に言葉を交わして打ち解けておくことで、その後の話し合いも前向きで建設的なものになっていきます。
誰もが自由に発言でき、発言機会が平等である「雑談」という時間を設けるだけで、会議においても発言しやすい場であると意識できます。他愛もない日常の会話をすることで、緊張も解けることでしょう。
例えば、強面に見える顧客が、トイプードルの散歩をしてから仕事をしていると知れば、程よく肩の力が抜けて、スムーズに意見を出せるようになるかもしれません。新しいチームメンバーや初対面の人とのオンライン会議なら、一層その効果が期待できるでしょう。
雑談で、相手を好意的、肯定的に捉える気持ちを整え、会話の距離感を確認することで、多種多様な意見が活発に交わされる土台を作ることができます。
雑談という「すきま時間」を使って、相手のスタンスや会話の糸口をつかみ始めると、相手の言葉の真意を理解できるようにもなってきます。
提案を投げかけて少し間があった際に、今はいくつかの選択肢を検討しているなとか、前向きではないなど、察することが可能になり、進捗やゴール設定に対する互いの認識の乖離を小さいうちに修正することができます。
今までの対面では難なくできた「ちょっとした確認」も、オンライン会議ではタイミングを逃してしまいがちです。しかし、雑談タイムを使って、会話の距離感を確認しておくと、テレワークでもスムーズに同じ目的の共有につながります。
オンライン会議での雑談の取り入れる際、Polarisとしておすすめしたいタイミングは、「オンライン会議の5分前」です。
オンラインミーティングが始まる定刻より少し早めに場を開いて、参加できる人だけでも雑談しておくと、場が温まり、和やかな雰囲気で本題に入ることができます。
雑談が思いのほか盛り上がったり、逆に会話が弾まなかったりしたとしても、会議の時間が来れば強制終了できるのもよいところです。雑談がだらだら長引かずに済むのと、場を持たせようと必死にならなくてもよいので、気負わず参加できるのがメリットです。
長時間じっくり雑談したいときは、別途雑談タイムを設けるのもおすすめです。Polarisでも、実験的に週1回2時間の雑談タイムを1か月間設けてみて、その効果やメリットを記事にまとめていますので、併せてご覧ください。
Polaris社内のオンライン会議では、会議の冒頭に「チェックイン」として、お互いの現状確認をします。ここでは、参加者の体調やプライベートの様子、他の業務の進捗や課題などを一人ずつ話していきます。
こうして相手の状況を互いに知っておくことで、事業全体のボリュームと個人の負荷バランスを調整できるようにしています。
また、仕事となると、弱音を吐いてはいけないという文化が根強く、無理をして苦しくなる人もいます。しかし、私たちは、深呼吸ができる状態こそ、新しい価値づくりができると考えています。「チェックイン」では、敢えてフラットな場と関係を作り、何気ない普段の様子を伝え合うことで、お互いを気遣いながら、個々の力を最大限に発揮できるように心がけています。
リアルな場で対面していなくても、こうして「雑談」を通じて相手を気遣うことで、チームの絆が生まれ、心地よさにつながっているのではないでしょうか。
テレワークで雑談の機会が減ったな。
チームがぎくしゃくしてきたな。
チャットだけだと意思疎通が難しいな。
そう感じたら、まずは「オンライン会議前の5分雑談」をお試しください。
あなたのチームにも、新しい絆が芽生えてくるはずです。
テレワークを使ったはたらき方についてはこちらをご覧ください
Polarisのはたらき方VOL.1 【Polaris流テレワーク】スタート編
Polarisのはたらき方VOL.2【Polaris流テレワーク】Web会議編
Polarisのはたらき方VOL.3【Polaris流テレワーク】 オンラインお茶会&飲み会編
テレワークで雑談タイムを設けるとどうなるのか?